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12月のテーマ 「金融商品と税金」 |
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火曜日更新 2001/12/25 10:00 |
| 第51回 株式の小口投資が身近に…単元株制度 |
★株式の小口投資が身近に・・・単元株制度
株式市場の活性化を目指した改正は、商法にも行なわれました。「金庫株」と呼ばれる企業による自社株の取得・保有の解禁とともに、「単元株制度」と呼ばれるものの導入もなされました。この改正商法は、10月に施行されました。「単元株制度」の導入にともなって、従来の「単位株制度」は、廃止されました。では、「単元株制度」というのはいったいどんな制度なのでしょうか。
「単元株制度」は、一定数の株式を一単元にして売買の際の最低取引単位とする制度です。単元株の株主にも、株主総会での議決権が与えられます。今回廃止された「単位株制度」との最大の違いは、一単元の株数を会社が自由に決められることです。
今までは、株式の売買単位は、額面50円の株式ならば1,000株、500円ならば100株、というように額面合計で5万円でなくてはなりませんでした。売買単位を5万円以下に引き下げることもできましたが、それには、その会社の一単位当たりの純資産が5万円以上でなくてはならないという規定があり、これがネックになって、売買単位が引き下げられない会社がかなりあったわけです。 ところが、今回導入された「単元株制度」は、売買単位を変更する場合に、純資産が5万円以上、という規定がなくなったため、従来の「単位株制度」では5万円以上という規定をクリアできなかった会社でも、売買単位を引き下げることが可能になったのです。一単元の株式数は1,000株以下、および発行済み株式数の200分の1を超えてはいけない、という規定はありますが、会社の定款を変更すれば、引き下げが自由にできるようになったわけです。
ところで、「単元株制度」の導入によって、売買単位を引き下げることが、なぜ、株式市場の活性化につながるのでしょうか。株式の売買単位を引き下げることによって、株式を購入する際の最低必要な金額を引き下げることができます。つまり、今まで、1,000株単位でしか取引できなかった株式が、100株単位で取引できるようになれば、今までの10分の1の資金で、その会社の株が買えるわけです。そうなると、個人投資家にとっては、その会社の株が買いやすくなり、個人で株を買う人が増え、市場の活性化につながる、というわけです。
確かに、預貯金やMMFといった商品は、最低金額も低く、個人にとっては身近に感じられますが、株式となると、最低でも何十万かのお金が要ります。東証上場企業の約30%弱の企業が、最低投資金額(一単位の株式を購入するのに必要な資金)が50万円を上回っています。そうなると、その会社の株を買いたくても、高くて買えない、といったことも現実として十分ありえます。たとえば、セブンイレブン・ジャパンやすかいらーくといった会社の最低投資金額は、200万円を超えています。これでは、個人投資家が気軽に株式を買ってみよう、という金額をはるかに超えています。やはり、株式を購入するのに、50万円を超えるようだと、高い、と感じる人が多いようです。ですから、単元株制度の導入によって、最低投資金額が引き下げられれば、個人投資家にとって、株式投資はより身近な存在となることが期待されます。
今までも、小口の株式投資としては、株式ミニ投資や株式累積投資といった商品がありました。たとえば、株式ミニ投資は、通常の売買単位の10分の1の単位の整数倍で投資が可能なので、少ない資金でも株式投資ができました。でも、株式ミニ投資の場合、投資した株式数が単位株に達して、名義を書き換えない限り、株主総会での議決権がありません。値段を決めて売買を注文する「指し値」もできません。ところが、単元株制度の導入によって売買単位が引き下げられれば、株式ミニ投資で取引していた人も、投資金額は同じでも、普通の株式投資が可能になります。
会社にとっては、株価安定のためには個人投資家に株を持ってもらうのが一番です。そのためにも、単元株制度の導入によって、売買単位を引き下げる企業が増えてくるものと思われます。
今年1年間、身近な税金の問題を12のテーマに沿ってお伝えしてきましたが、今回で最終回となりました。読んでいただいた皆さんが「読んでトクする」ような内容をめざしてきたつもりですが、お役に立てたでしょうか。1年間、ありがとうございました。 | 
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| 税理士 朝倉令子(あさくられいこ)
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昭和33年4月生まれ 昭和57年慶応義塾大学経済学部卒
昭和60年税理士登録 昭和61年朝倉会計事務所
開設 著書[会社幹部のための決算書の読み方」(税務研究会)(共著)[簿記の基礎」(有斐閣)(共著)[決算書の分析的な読み方・見方」(税務研究会)(共著)
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