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12月のテーマ 「金融商品と税金」 |
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火曜日更新 2001/12/04 10:00 |
| 第48回 株式の譲渡益に対する課税 |
今月のテーマは、「金融商品と税金」です。最近は、さまざまな金融商品が登場し、それぞれの商品の特徴や内容を理解するのはとても大変です。ましてや、それぞれの商品に対する課税方法まで理解するのは大変な労力を要します。低金利時代に、少しでも有利な商品を、と思ってもどうやってどんな基準で商品を選んだらいいのか、本当に迷います。 株式に対する課税も、ここのところの株価低迷で、市場活性化あるいは景気浮揚のため、いろいろな改正がされました。期限つきの優遇措置がいくつか講じられていますので、その恩恵にあずかるためにも、どんな改正がされたのか知る必要があります。そこで、今月は株式に対する課税にしぼって、見ていくことにしましょう。
★ 株式の譲渡益に対する課税
株式の譲渡益に対する課税は、源泉分離課税と申告分離課税の2つの方法があることは、皆さんご存知だと思います。2つの課税方法をもう一度確認してみましょう。
まず、源泉分離課税は、株式の譲渡代金の5.25%を譲渡益とみなして、その20%を源泉徴収することで課税が完結する方法です。確定申告はいりません。つまりは、譲渡代金の1.05%が納める税金となります。たとえば、持っていた株式を100万円で譲渡すれば、10,500円の所得税を、その売却代金から差し引かれて徴収されます。それで、その株式の譲渡に対する課税は終わりです。ですから、売却した株式に譲渡損が出ているような場合でも、所得税を納税することになります。住民税は非課税です。 源泉分離課税を選択できる有価証券は、上場株式、店頭登録株式などで、証券会社を経由して譲渡されたものに限られています。それ以外の株式は、申告分離課税しか選択できません。非公開会社の株式や、証券会社を通さずに、直取引によって譲渡された公開株式等は、源泉分離課税は選択できないことになります。 この源泉分離課税を選択するには、源泉分離課税選択申告書を譲渡のときまでに提出する必要があります。株をやられている方でも、提出した覚えがない、という方が多いと思いますが、株を売るときに、証券マンからどちらを選択するか聞かれているはずです。
もうひとつの申告分離課税は、譲渡益の26%(所得税20%+住民税6%)が課税されます。この方法を選択した場合には、確定申告が必要になります。1年間に行なった株式の譲渡で、この申告分離課税を選択したものすべてについて譲渡損益を計算し、譲渡益がでているものと譲渡損かでているものがあれば、益と損を相殺して申告します。相殺してもなお損失があっても、それは他の所得とは相殺できません。
たとえば、A株式の譲渡益が30万円、B株式の譲渡損が20万円だったとしますと、 (30万円−20万円)×26%=26,000円 の税金がかかります。この譲渡損益の計算は、 譲渡代金−(取得費+委託手数料+消費税等+借入金利、その他の費用)=譲渡損益 で計算されます。ですから、その株式をいくらで取得したのかがわかる書類(取引報告書等)が必要になります。証券会社から送られてきた書類は大切にとっておきましょう。
なお、申告分離課税を選択した場合には、1回の譲渡代金が30万円を超えるときには、証券会社から税務署に支払調書が提出されます。源泉分離課税を選択した場合には、支払調書は提出されません。
(11月26日に成立した証券税制改正法で、源泉分離課税方式は、来年12月で廃止されることになりました。2003年1月からは自分で確定申告して納税する申告分離課税に一本化されます。くわしくは12月18日号でご紹介します。)
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| 税理士 朝倉令子(あさくられいこ)
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昭和33年4月生まれ 昭和57年慶応義塾大学経済学部卒
昭和60年税理士登録 昭和61年朝倉会計事務所
開設 著書[会社幹部のための決算書の読み方」(税務研究会)(共著)[簿記の基礎」(有斐閣)(共著)[決算書の分析的な読み方・見方」(税務研究会)(共著)
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